■矯正歯科の特集で、歯並びについての質問にお答えしました。

【ナガサキタイムス 2003年10月号】

Q 歯並びが悪くなるメカニズムを教えて下さい。
それぞれの症状によって、その成り立ち方も違います。ただ、ほとんどの場合、遺伝的な要素が強いことは確かです。
遺伝以外の原因で挙げられるのは、『出っ歯』や『開咬』でいうと、幼少期の指しゃぶりや舌癖などの習慣があります。タコができるほどに激しく指をしゃぶるようなお子さんの場合、指の圧力と吸う力によって歯の並び方が崩れていきます。3歳くらいまでに止めることができれば、そんなに問題はないでしょう。鼻の疾患で口呼吸をしているお子さんも、いつも口をポカンと開けていることで下アゴが後退し『出っ歯』になったり、『開咬』になるケースがあります。アレルギーなどで鼻がいつも詰まっているお子さんには、注意が必要です。
鼻疾患の炎症によって上アゴの成長が悪かったり、乳歯の奥歯が虫歯などで早い時期に抜けると、アゴをずらして噛むくせが付いたりして、『受け口』になることがあります。ホルモンの異常など内分泌系の疾患による『受け口』も。
『乱ぐい歯』は遺伝的に歯が大きい人、顎が小さい人などがなりやすいと言われています。
その他、虫歯などで早くに乳歯が抜けると、奥の永久歯が手前に移動してしまい、その他の永久歯が生えるスペースがなくなる状況になることもあります。
最近では、柔らかい食べ物を食べることが多く、噛む回数の減少などで顎がきちんと発達できず、歯列が乱れることも多いようです。

Q 良い歯並びを保つために、できることはありますか?
遺伝的な要素による場合は別にして、どの症状にも言えるのは、幼少期の習癖や習慣は大きな影響があります。指しゃぶりなどの癖を放置しない、虫歯による早期の抜歯を避ける、しっかり噛んで食事をするといったことを心がけるだけでもずいぶん違うと思います。
近頃、「スローフード」という言葉がよく使われていますが、歯にとっても「スローフード」は良い習慣です。物をしっかりゆっくり噛み、唾液を出しながら食べることは、発達という点で重要です。汁物やお茶などで流し込むようにして食べる子どもの姿をよく目にしますが、この「流し込み食べ」も×。噛み応えのあるものを、回数多く噛み、ゆっくり味わいましょう。
意外に多いのが口呼吸による出っ歯、開咬。鼻炎などを患っているとどうしても口で息をしてしまいます。まずは、鼻を治療し鼻呼吸ができるようにすることも大切です。
今挙げたものは、子どもの頃に気をつけたいことですが、大人になったら歯並びが悪くなるとことはないと思っていたら大間違いです。大人になっても、歯周病などで歯ぐきが弱ったり、歯が抜けたりすれば歯列は悪くなります。以前は中高年の病気を思われていた歯槽膿漏などの歯周病ですが、20代の若い方にも増えています。成人の約8割がかかっていると言われる歯周病から、健康な歯と歯ぐきを守りましょう。

●村上矯正歯科 村上久夫院長●
「治療の最適な時期は「やりたい!」と思い立った時。まずは、アクションを起こして相談に来てみて下さい。」

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